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Kenya Kusunose
Tokushima Univertisy Hospital. MD / PhD
Manuscript -2020-
Project |01
Deep Learning for Assessment of Left Ventricular Ejection Fraction from Echocardiographic Images. JASE. 2020 Feb 25. https://doi.org/10.1016/j.echo.2020.01.009
2020年最初のAI論文は,左室駆出率を正確に予測できるか,エコー画像を用いて検討した研究です.循環器関連学会でもAIについての話題は盛り上がっています.
昨年5月のAI論文第一弾から数カ月で第二弾を出せたことはよかったのですが,JASEにacceptされるまでは紆余曲折がありました.最初にJAMA cardiologyに投稿したところ,3か月待たされた挙句にreject,JACC imaging, Circ imagingでもreject,そうこうしているうちに,同様のコンセプトで論文がCirc imagingにpublish,,,と路頭に迷いかけましたが,方法論での新規性を押し出し,なんとか滑り込みました.Publish業界のスピードの大切さだけでなく,ライバルグループが査読員にいたんじゃないかなど,色々な闇の部分をなんとなく感じる論文になりました.
Project |02
Review: application of current imaging modalities in the management of left-sided valvular heart disease. Cardiovascular Diagnosis and Therapy. 2020. doi: 10.21037/cdt.2020.02.04.
CDTのEditor in chiefがCleveland Clinicの先生であること,Guest EditorがCleveland ClinicのDr. Kwon先生で,彼女は帰国後も論文に私の名前を入れてくれていたりする繋がりが強い先生であったことから,special issueのreviewを頂けたという流れでした.
しかし依頼を受けた昨年のタイミングで,ASEからの依頼原稿+別の海外心不全雑誌の依頼原稿を受けていた状態でした.さてどうしようかと迷っていたところ,心エコーグループの一員であるRobert Zheng先生がやる気あると言ってくれたことから,依頼を受けることにしました.Robert先生は初の英語論文でしたが,論文を調べドラフトを作るところまで(相当尻はたたきましたが),期限通りにもってきてくれました.そのおかげで,順調な査読を経て掲載に至ったという経緯です.
「若手にreviewを書いてもらったらいいよ」と5年前にJACC誌のEditor in chiefであるFuster先生が講演でおっしゃっていたことを,やっと実践できた気分です.
Project |03
Diastolic Mitral Regurgitation on Color M-Mode Echocardiography in a Patient With Complete Atrioventricular Block. Circ Rep. 2020. https://doi.org/10.1253/circrep.CR-20-0002
昨年,循環器内科に入局した谷先生ですが,初のcase reportを上梓することができました.Diastolic MRの症例で,カテーテル検査および心エコー図検査と同時にペーシングをオン・オフして,血行動態的変化をとらえた報告です.また,私がEditorを務めるCirculation reports誌に,corresponding authorとして初掲載の報告でもあります.
本来ならば2020年3月のAsian Pacific Society of Cardiology Congress で発表予定だったので,いいタイミングでacceptされたと思っていたのですが,COVID-19により学会が延期となり,発表の機会も延期になったことが,思い出に残っています.
Project |04
Relationship between regional left ventricular
dysfunction and cancer-therapy-
related cardiac dysfunction. Heart. 2020. doi:10.1136/
heartjnl-2019-316339
近年,隆盛目覚ましい腫瘍循環器領域ですが,癌治療関連心筋障害(CTRCD)の早期発見に対する試みは,心エコー図検査だけでなく,CTやMRIでも積極的になされてきており,臨床研究の一つのトピックスになっています.我々も以前よりストレイン法を用いた早期異常検出の試みを行っていたのですが,ようやく形になりました.
British Cardiovascular Societyの機関紙であるHeartに久々の掲載です.ここに至るまでは某imaging誌に悉く蹴られ,後ろ向き研究だし次はCirc Jかな…? とか思ってたんですが,1st authorでCCF留学中の西條先生と相談したところ「Heart」チャレンジしたい! と言ってくれたので投稿して,その後はトントン拍子という論文でした.彼は海外留学して,チャレンジ精神が高まっているようです.また,ツボに入れば後ろ向き研究でも一流紙掲載までいけるな~と改めて実感した研究になりました.
今後,腫瘍循環器のCTRCDに関するセッションで,やっと自施設のデータ・論文で話ができると思うと,ホッとしています.
Project |05
Clinically Feasible and Accurate View Classification of Echocardiographic Images Using Deep Learning. Biomolecules 2020, 10(5), 665; https://doi.org/10.3390/biom10050665
心エコー図検査にAIを応用する分野のうち,診断補助(computer assisted diagnosis)において必要な基礎的な技術であるview classificationについての研究です.構想した2019年の段階でいくつか研究は上梓されていた分野ですが,より精度の高いモデルはできないのか,そしてその分類モデルで収集した画像を用いてつくる,新たな別のAI診断モデルの精度は担保されるのか,を検証し結果を報告しています.
Biomolecules誌(JCR impact factor: 4.694)は正直聞きなれない雑誌だったのですが,「日本メディカルAI学会の浜本隆二・代表理事をGuest Editorとして、Special Issue "Application of Artificial Intelligence for Medical Research"を発刊するので投稿を広く募集する」とのアナウンスが学会員にあり,折角なので投稿してみよう,と思い立ったのがきっかけです.
査読は思いのほか厳しく,最初の投稿でmajor revision>denovo rejectで,再投稿でmajor revision>minor revisionとなり,計4回のreviseでなんとか掲載に至りました.こんなに苦労するとは思わなかったですが,その甲斐あってか以前の研究との違いや新たな知見についてもはっきりと示すことができる今の形式なったので,やはり査読されることは大事だなと感じた論文となりました.
これでエコー×AI領域で3本の研究をまとめ上げることができました.ここから,新たなステージのAI研究に取り組んでいくつもりです.
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