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Kenya Kusunose
Tokushima Univertisy Hospital. MD / PhD
Manuscript -2019-
Project |01
Sequential speckle tracking imaging to detect early stage of cancer therapeutics-related cardiac dysfunction in a patient with breast cancer. J Echocardiogr. 2019 Feb 27. doi: 10.1007/s12574-019-00423-2.
当院より初の癌治療関連心機能不全(CTRCD)関連論文で,Case reportですがエコー指標の一つであるGLSを用いて早期心筋障害検出を試みた報告です.
日本では2018年から腫瘍循環器学会もでき,2019年に入ってからは米国の循環器学会誌であるJACCも姉妹紙でJACC oncologyを出版するなど,CTRCDは世界でも特に盛り上がってきている分野です.
最近,別分野から癌領域の先生と絡む機会があったのですが,現在の国家のヘルスケアにおける癌治療への資金投入具合の凄さを感じました.ゲノム,個別医療,人工知能など,未来のワードが入ってくるのはまずは「癌」のようです.このパワーを循環器も取り入れようとしている思惑が見え隠れするなぁ,と思いつつ.
Project |02
A Deep Learning Approach for Assessment of Regional Wall Motion Abnormality From Echocardiographic Images. JACC: Cardiovascular Imaging. 2019.
2018年3月の循環器学会で人工知能(AI)のセッションがあり,「これは…」と思って取り掛かり始めたのがきっかけです.4月に筑波大学の同期,阿部先生が米国西海岸からAIパワーをゲットして帰徳し共同研究者を探していた&以前より医療画像に対する機械学習を行っていた工学の芳賀教授が2018年から東大より徳島に着任,などの奇跡のタイミングが重なり,まず結果の出そうなことをやろうということで,今回の研究開始となりました.
心筋梗塞×AI×エコーというところで,ウケもよかったように思います.JACC: Cardiovasc Imgに何とかねじ込もうと,査読返事は慎重に慎重を期して行ったのがいい思い出です.
公開日が前もってわかったので,広報のためにプレスリリースをと思い,大学の総務を窓口に各報道機関に資料を送付したところ,公開当日にNHKのニュース,徳島新聞1面掲載など,良い宣伝になってきています.本ペーパがランドマークになればと祈りつつ.
Project |03
Utilization of Artificial Intelligence in Echocardiography. Circ J. 2019 Jun 29. doi: 10.1253/circj.CJ-19-0420.
色々なタイミングが重なり,人工知能(AI)の総説を書かせて頂きました.これから日本での存在感を発揮できれば最高なのですが.
この総説の出来上がるまでの流れは以下の通りです.
1)JACC: Cardiovasc ImgにAI論文が通り,これきっかけで総説を書いても,自分のデータを入れられるので説得力があるのではないかと思ったこと(論文は2019年2月にaccept).
2)放射線医学の日本の英文雑誌では1月に人工知能の記事が特集され,循環器領域でもreviewのニーズがありそうだったこと.
3)昨年より日循姉妹紙の”Circulation Reports”のExecutive Editorを務めており,本誌"Circulation Journal"に多少のツテがあったこと.
内容は私が学んだことを中心に,芳賀先生,阿部先生,佐田先生にアドバイスを頂きながら作り上げました.多くの人に読んでもらえるreviewになっていたらと思います.
Project |04
Clinical application of stress echocardiography for valvular heart disease. Journal of Medical Ultrasonics. 2019.
2019年総説第二弾です.これもタイミングのような気がします.多くのデータは米国クリーブランド留学時代の知見ですが,徳島大学でのデータもいくつか含められて,弁膜症ストレスエコーの集大成? かもしれません.
この総説が出来上がるまでの流れは以下の通りです.
1)昨年,産業医科大学に大学院講義のためお伺いした際に,尾辻教授から「超音波医学会の論文誌で総説のマネージメントを頼まれているのですが,先生にお願いできませんか?」とおっしゃって頂いたこと.
2)3つのreviewからなる,Special feature review seriesを作ることになり,自分の他は,二人のpublish能力の高い友人にお願いできたこと.
3)テーマはやはり流行の弁膜症がいいだろう,ということで,mitral valve, aortic valve, and exercise echoとしたこと.
自分のreviewはもちろん良いものにできれば,と思いましたが,他の新進気鋭の著者二人のreview articleを読むことが,ひそかに楽しみだったりします.
Project |05
Updated Left Ventricular Diastolic Function Recommendations and Cardiovascular Events in Patients with Heart Failure Hospitalization.J Am Soc Echocardiogr. 2019 Aug 1. pii: S0894-7317(19)30771-0. doi: 10.1016/j.echo.2019.06.006.
鳥居技師の学位論文paperで,impact factorが上昇中のJASEに掲載された研究です.これで期せずして,徳島大学で博士をとった技師さんは3人全員JASEで学位をとったことになりました.凄いぞ!
2016年にupdateされた拡張能評価基準が,心不全患者のoutcomeを予測できるかというコンセプトでしたが,同時期に日本から似たようなpaperが出るなど,競争もあったように思います.JASEに掲載されたという意味で,今後広く引用される可能性を感じます.
この論文は帰国後,査読の返事では最も苦労した気がします.内容だけならいいんですが,英語の使い方も細かいところまで新Editor in chiefから丁寧に指摘してもらいました.幸運ではあるのですが,その分,修正の手間も大変でした.自分が書くとあまりこういうこと無いんですけどね,,,最初から書くのと,途中から修正するのでは,論文全体の査読者に与える印象の感じが変わってしまうのかもしれません.
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