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Manuscript -2016-

Project |01

 

Project |01 Effects of Transthoracic Echocardiographic Simulator Training on Performance and Satisfaction in Medical Students. J Am Soc Echocardiogr. 2016;29:375-7.

帰国後,助教という立場もあり,学生教育のため臨床心エコー図法の講義をまかされたのですが,エコーシミュレーターがあるということで,それなら実際導入したら学生教育の役にどの程度立つのか,研究してみようと思ったことがきっかけでした.発案のノリだけだと,学生の夏休み自由研究みたいな感じなのですが,きっちりと科学論文の作法にのっとって書けば,JASEのような歴史あるエコー雑誌にも掲載されることがうれしかった論文です.

 

査読の過程で,Letter to editorでの掲載をapplyされたので,それ用にフォーマットを変更したのですが,Editorからの細かいコメントが多々.その半分くらいが,英語表現についてのコメントで,「~~」と書いたほうが分かりやすい,とか,「~~」の意味だったら「~~」と書いて.など,先生の添削状態でした.Sincerely appriciateです.

 

できた論文を学生さんの講義の際に,(自慢もかねて)使おうかとちょっと思いましたが,いやらしい気もするので使ってません.どうでしょうかね,実際のところ.

Project |02

 

Project |02 : Prognostic Implications of Non-Invasive Vascular Function Tests in High-Risk Atherosclerosis Patients. Circ J. 2016;80:1034-40. 
 
生理検査部と循環器内科が連続症例で血管機能を計測していた時期があり,4つの血管機能を比較した横断研究の発表を僕が留学中にしていたとのことでした.そのデータが埋もれているので何とかしてほしいとのリクエストが,教授発信,山田先生経由,僕着という流れでありました.横断研究の結果は特にクリニカルメッセージも目立ったものがなく,得意の縦断研究に持ち込めば何とかなるかなぁ,というのが最初のきっかけです.
 
患者リストは前向きに集めたものがきれいにあったので,4つの血管機能を計測していた時期で,当院フォローがある対象を集めてきて予後を見るという方針で解析したところ,ABIがもっともよく,次いでPWVがそれに続くという結果に.CAVI,FMDは思ったように良い結果が出ず,シンプルな指標のほうが再現性などの面でも良いのかもしれません.
 
Atherosclerosis > IJC > AJCのrejectを経て流れ着いた感はありますが,CJは実は2本目だったりします.日循専門医更新の単位に使えるような気もしますし,よかったんじゃないでしょうか.形にしていくのは大事だと再認識しています.血管機能の初論文,そちらにも手を出していく時期が来たかもしれません.

Project |03

 

Project |03 : Noninvasive Vascular Function Tests - Long Journey for Predicting Cardiovascular Events. Circ J. 2016;80:1321-2. 
初のEditorialです.血管機能のペーパーがacceptされたと同時位にきた依頼なので,血管機能の先生と思われた可能性があります.
対象論文の内容は,我々の研究結果(昔の指標が良い)と少し違う点(最新の技術指標が良い)かあり,議論の分かれる論文でした.Editorialはとりあえず良いところを書いてあげる原則により,あまり強い突っ込みはしないようにしました.
実はこのEditorialを書く直前に,CCF留学中の先生とEditorialについて話す機会があり,「僕ならこうする」「こういう風なEditorialが書きたい」などと戯言を話したばかりでした.帰国の機中くらいのタイミングで依頼があったので,なんでも喋ってみるもんだなと思いました(言霊システム).
Project |04

 

Project |04 : Relation of Echocardiographic Characteristics of the Right-Sided Heart With Incident Heart Failure and Mortality in Patients With Sleep-Disordered Breathing and Preserved Left Ventricular Ejection Fraction. Am J Cardiol. 2016;118:1268-1273. 
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の心不全発症には心房サイズと肺血管抵抗が効いている.という内容です.いろいろ紆余曲折があり,留学中の仕事がやっと形になった論文の一つです.
紆余曲折①
結果が出ない
当初の仮説はSAS患者の心房機能が悪そうだ.SASは心房細動の罹患率と関係がある.
→SASにおいて心房機能が心房細動の将来発症と関係あるのではないか?
→結果:心房ストレインまでやったけど,結果出ず.
紆余曲折②
統計学者との話が平行線
上記の結果が出ない状況から,心不全アウトカムに変更.すると,まず当初プロトコルにない解析はしないとのこと.プロトコル変更申請後,再解析するもアウトカム数が少ないという理由で多変量解析してくれず.結局,忙しいという理由でリバイスにひっかかっても要求された統計解析をしてくれず.
最終的には自分でやりました.
​でもいろいろ勉強になったし,とにかくまともな雑誌に掲載されてよかったです.
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